ワンルームまるごとゲーム空間/「東京ゲームショウ2023」に見るゲーム環境の多様化

2023年9月21日~24日の4日間、千葉・海浜幕張の幕張メッセにて、4年ぶりに全館を利用してのリアル開催となった東京ゲームショウ2023(TGS2023)が開催された。今回は「ゲームが動く、世界が変わる。」をテーマに、過去最多となる44カ国・地域から787の企業・団体が出展。リアル会場には24万3238人が来場した。

特徴的だったのは、ゲームそのものだけでなく、新しいゲーム環境を提案する関連製品やサービスの展示だ。株式会社ニトリは、初出展となった前回に続いてゲーミング家具を展示。TGS2023で新設された「ゲーミングライフスタイルコーナー」に、“ワンルームまるごとゲーミングスタイル”のコーディネートを提案した。

同じく2度目の出展となるマンションデベロッパーの株式会社リブランは、防音・遮音性能に優れたゲーミングマンション「ミュージションplus」を展示。ゲーマーやストリーマーが音を気にせず活動できる住まいを提案し、昨年11月に竣工したゲーミングマンション1棟目となる「ミュージションplus浅草」は、好評を得て満室御礼となったという。

2021年のコロナ禍でスタートした「TOKYO GAME SHOW VR」は今年も好評で、会期を当初予定から1週間延長して10月8日まで開催。メタバースプラットフォームの「cluster」ブースには、リアル会場・メタバース会場とも多くの人が集まりステージを楽しんだ。AR/VRコーナーには35社が出展。インディーゲームコーナーには128社が出展し、VRゲームを開発している企業が多く見られたのも時代の変化と言えそうだ。

コロナ禍を経てゲームを取り巻く環境は大きく進化した。携帯ゲーム機やスマホゲームはもちろん、画面とデバイスが連動して五感に働きかける仕組みなどVRゲームのクオリティも加速度的に変化している。体を動かして楽しむゲームの在り方といったゲームの多様化や、ストリーマーの増加といったところが住環境の新しい提案につながり、出展社の多様化へとつながっているのも面白い。時代の変化に合わせて進化するエンタメテックの動向にこれからも注目していきたい。

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